Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Ambulance Blues

 『アメリカン・ユートピア』は絶対に劇場で観たいね。

 そして京都ではKelly Reichardt特集(再)も始まるし…魅惑の季節カムズ。願わくばそのうち『First Cow』もかかってほしいな。

 

 アサリのスープ、ブリのお造り、ナスのごま油と生姜ソース和え、ナスとキャベツの麻婆風の残り物…満たされた。

 

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 朝からラジオをかけながら山椒を下ごしらえしてみた…はじめて。ミニマルやらポップやらで楽しい作業やね。美味しくなーれ。

 

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 午後は松本クンと久しぶりにデート。街なかを逃れてカントリーのリバーサイド江、上賀茂で入手した今井食堂謹製の弁当を食らう。

 

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 密を避けたつもりで朽木で温泉してきたけども。やっぱり滋賀方面はキャンパーが異常発生していてわりかし混雑していたな。とりわけ週末はキッズの自由解放区といった風情で。けどキッズ風呂みたいのも特設されてた節あり。そういった工夫は有効なのではないか。


 Neil Young『On the Beach』(1974年)。
 来ちゃったよね、好きすぎて何から言葉にすべきかしないべきか。何から伝えレバ二ラ炒めワカメスープに黄卵流れて(by 嘉門達夫)って話で。

 

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 土曜朝聴いてたラジオでかかってたので久しぶりにオン。はいはい、アルバム中ラストのこのナンバーね、これはサイコーのめちゃ沁みるヤツですやん。

 けどあえて言葉にはしないどこ。しいて言えば全曲最高ということで。ちなみにここでもJackson Browneの『Late for the Sky』より2年早かった同Rick Griffin氏のレタリング・アートも最高(もしや? と思ったらやっぱり)。そしてAl Schmittプロデュースつながりの2枚でもある事実は寡聞にして本日初めて知りました。もしかしてだけど…何かと『Late for the Sky』前夜かも?

 

 スリーブ中面裏地もヤンキーの学ランみたいで最高にグッとくるし。Neil Young作品中でも最高傑作のひとつに数えられるにも関わらず(どれも最高ですが)、何故か隅っこに追いやられている感も否めない本作…CSN&YやThe Band流れの客演もあったり。

 ですけど74年当時国内盤出てたんやねー。この喪失感で満タンのエンプティー&ブルーな名作の対訳のひとつもないけど。


Neil Young - Ambulance Blues 

 

All along the Navajo Trail
Burn-outs stub their toes
On garbage pails
Waitresses are crying in the rain
Will their boyfriends pass this way again?

 all just pissing in the wind
You don't know it but you are
And there ain't nothing like a friend
Who can tell you you're just pissing in the wind
 

 とにもかくにもNeil Youngの歌とギターが最高、以上。

I Want To Pay You Back (For Loving Me)

 おからパウダーを使って鶏ムネミンチ、豆乳、塩コショウ、卵、玉ねぎなんかと合わせてハンバーグをこねてみた。玉ねぎソースも自家製にて、これはとてもヘルシー&ウマで最高である。久しぶりに頂くので楽しみにしていた鯖の塩焼きは、シーズンオフのせいか身はパサパサで全然脂がのっていないわでちょっとガッカリ…。ナスとキャベツの麻婆風炒めは美味しくできた。大根とミョウガの漬物も箸休めにて。はからずもあちこちに大根おろしが乱れ散った晩餐であった。この季節は野菜がみるみる悪くなるので、ついついあれもこれもと投入してしまい食べ過ぎてしまうな。
 

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 The Chi-Lites『For God's Sake Give More Power』(1971年)でも。
 シカゴ・ソウルのボーカルグループによる3枚目。全編に渡ってミッドテンポ中心の柔らかいコーラスワークに包まれながら、このストーミーな天気とともにどんよりしがちな心がしばし和やぐ。ふんわりと上昇気流に乗せられる心地よさがあって、地味ながらも甘すぎない味わいが素晴らしい。おそらくは秋口なんかも沁みそうでこりゃいいな。
 

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 よく行く中古レコ屋さんの放出コーナーにて先月かに200円で購入した。ジャケはかなりダメージを受けてボロっとしていたが、盤は意外ときれいでラッキーである。
 コロナ禍突入時の昨年は、私自身レコード屋さんにもめっきり出向かなくなりネット通販での購入などが増えていたが、今年に入り特に最近は暖かくなったこともあってか、またよく足が向いている。レコード屋さんの雰囲気ってやっぱり好き、と噛みしめつつも…何よりここ最近は以前よりもレコードの品揃えや回転が良くなっている気がしているのである。
 これはあくまでも個人的な仮説だが、ステイホームによる影響からか自宅を片付ける機会なども増えて、レコードを始めとする不用品の放出も増えているのではないだろうか? …なんて、知らんけど。
 
The Chi-Lites - I Want To Pay You Back (For Loving Me)

 
I'm gonna give you a five pound box of love
With a million dollar bill on top
Diamonds on every corner
And a big black pearl for a lock
Use my heart for a key
I want to pay you back
 

Butter

 『オーバーオーバー』収録の「餃子」を聴いていると無性に餃子が食べたくなってしまい、たまらず冷凍餃子を焼くことにした。香りが良くなるかと気まぐれでしいたけの戻し汁を投入したところ薄ら茶色に…焼き色もキツネ色の向こう側を追求するあまりつい深追いしすぎてしまって反省。味は良かったけど。そしてここ数年はすっかり餃子には酢+コショウ派になってしまった。
 切り干し大根ほか乾物とツナのマヨ和え、春キャベツとナスの温サラダはオリーブオイルと酢、醤油、コショウなどで頂いた。昨日に続きトムヤムクン風スープを。固形スープを少し足してみたところ、なかなかそれっぽさが戻ってきた。エビなど魚介類などちょい足ししたらよりトムっぽさが出そうである。
  

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 ワークでトラブル発生&対応。短納期案件でかなり急がされた案件とはいえ、日頃のチーム内の情報共有不足が露呈した形に…ひいては自分の状況判断及びハンドリングの甘さを反省。せめてタイムフリーで聞いた霜降り明星ANNの古畑任三郎追悼トークにしこたま笑かしてもらい、しばし気持ちが軽くなる(R. I. P. 田村正和)。
 
 BTS「Butter」(2021年)聴いてみた、はじめて。
 ジャケが似てたのでぐっと親近感が湧いてきて、何やどんな音楽してはるんやろ? ということで。
 

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 めちゃキレがあってカッコよくて…何だか落ち込んでしまった、ちょっとでも親近感など感じた自分が恥ずかしい。
 奇面組みたいなカラーリングなのに皆めちゃ男前でやんの。個人的には紫の髪の子のツンデレ感? にキュンときた。
 曲もビデオもあか抜けててカッコええな、こりゃ。思ったより音数も少なめでシュッとしてはる。
 エレベーターの中でのソロダンスシーンのロールとか真似したい。「ARMY」っていう人文字の下りに至ってはカワイさも兼ね備えてるし。
 何だかクラスメイトやと思ってたら異星人だったみたいな…グンと差をつけられた気分なんです。実際に音楽もファッションもばっちりフルメイクアップして、ショービズ世界出荷用に完パケされた加工商品といった印象で住む世界もまるで違う(そりゃそやろ)。
 ただしバターの食べ過ぎは塩分多いし気い付けや、と老婆心ながら。
 
BTS (방탄소년단)  - Butter

 

Side step right left to my beat (heartbeat)
High like the moon rock with me baby
Know that I got that heat
Let me show you ‘cause talk is cheap
  
 頭上には低気圧がとぐろのように垂れ込めており絶不調。今日は何してもダメやね。
 

さよならを追いかけて

 ハマチのお造り、豚肉とナスと新キャベツとの温サラダにはごま油、ポン酢、ナンプラーなどで味付け、大根とミョウガの浅漬け、トムヤムクン風スープはベトナム食材店で入手したスープの素を使用した。心なしかトム感が希薄なような…レモン汁やナンプラーも投入してみたものの今ひとつトムの正解がわからない。来たる初夏にかけて引き続きトムの何たるかを探っていきたい所存である。
 

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 GOFISH『光の速さで佇んで』(2021年)を聴きながら。
 『オーバーオーバー』と並んでSweet Dreams Pressがこの初夏にかけて放つ新作である。 
 1曲目「メメント」の硬質で緊張感あるオープニングにぐっと集中力が結集されて、続く「ダンスを君が」「インディアン・サマー」等のGOFISH節スローナンバーにぐっと掴まれては柔らかく開放されていく。
 アップテンポが楽しい「クレーター」からガットギターによるソロ演「ロックスター」に耳を持っていかれて迎える「さよならを追いかけて」の風通しの良いポップさが心地良いこと。
 「きっといつか」のトラッド調の弦アンサンブルもナイス、冒頭ドラムのフィルインが印象的でビートが歯切れ良い「ペルソナ」は、その曲調とは裏腹に? 誰しもが日常生活の中で演じている役割などについて考えさせられ、中山努氏のピアノ演が渋い「外は雪だよ」のどこか懐かしさすら感じるマイナー調ナンバーも味わい深く。
 ライブをレコードで楽しむという視点を楽しみつつも、この禍中では妙にリアルな哀愁も漂う「ライブアルバム」…この辺りの不思議と今はなき昭和への憧憬を勝手に嗅ぎとってしまう流れも好きである。
 ラストナンバー「そのとき」はノスタルジックなようでいて、同時に永続する余韻の中にある種の未来や希望を感じさせるような、こじんまりとしたソロ小団円によるエンディングがまたしっとりと似つかわしい。
 
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 客演陣が多彩ながらも各々ささやかな彩りを添えており、スパイスのようにピリッとさりげない旨みを各曲に加えているように感じた次第である。かと思えば、例えば藤巻氏のドラムや潮田氏のギターなど、これまでのGofishマナーからすると大胆なアプローチに感じられ、その迷いないサウンドが新鮮であり純粋にカッコイイ。歌やギターの質感、残響等をはじめ、バンド演の奥行きなどもナチュラルかつクリアーに記録されていることも印象的である。
 
 実際に今作を聴く前には、個人的には以前のGofishトリオ編成での、ますます大きな渦を描きつつあったアンサンブルの続きが聴けないことへのロス感があったのも正直なところであった。がしかし一方ではこのコロナ禍中において、日記のようにSNS上で1日1曲の新曲アップを続けていたテライショウタ氏の前向きな創作姿勢を頼もしくも拝見していた。そんな中で不安や期待が入り混じった気分で待ち望んだ新作であったが、果たして素晴らしい仕上がりの作品が届いて一ファンとしては嬉しい限りである。
 
 また一匹で泳ぎ出して新しい海へとたどり着いた新生GOFISHと、それを取り巻く色とりどりの魚の群れが一緒になって深くさらに深くまで潜り込んでは、かつてなかったビビッドな光景に立ち会わせてくれるような…なんて。これまた是非ともラジオヒットでも飛ばして多くの人に届いてほしい作品かと思う。愛すべきSweet Dreams Pressがまた風通しの良いグッジョブな編集&出版をしてくれた。完成おめでとうございます、パチパチのパチ。
 
・GOFISH - さよならを追いかけて

 
出会いは一瞬なのに さよならは永遠に続く
だからずっとずっと 遠くまで
さよなら さよなら
さよならを追いかけて
 
 何気ない日常の中での光の照射に、一期一会の美しさをじんわり伝えくれるような井手健介氏の撮影によるMVも素敵やんである。
 

 

 「言葉がいまはいちばん遠くて」と歌詞にあるように、余白こそが雄弁に語るGOFISHの音楽を前にしては、言葉はただただ野暮でしかなく…そろそろ黙ろうではないか。

 さてと、もう1度光の速さで佇もうかしら?

Homen Da Sucursal/Barravento

 似てなくない? 
 

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 おからパウダーを使用してお好み焼きにトライしてみた。小麦粉ほどふっくら感は出ないが、卵だけでも十分結着するものである。昆布だしの旨みとウスターソースであっさり目が美味しい仕上がりであった。次回は紅ショウガか小エビなど入れれば味も色味もさらに良くなりそう。精度を上げるべくまたリピートしてみよう。
 子どもの頃は土曜日ともなれば、半ドンのお昼ご飯は、焼きそばやお好み焼き、うどんなんかの粉物が我が家の定番メニューであった。あれ何でだったんやろかね? 
 

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 日曜日はコロナ禍中の数少ない娯楽=堀川会議室「定期音楽鑑賞会」へ。今回も独自の嗜好が光るDJ陣に興味深々なのであった。稲田誠氏によるルーツにも触れるようなベース趣味全開の選曲も堪能でき、金岩氏の児童合唱〜特撮モノなどのセレクションも興味深かった。私はというと当Blogにも掲載したPrinceやFranie Reyesなんかをかけた。あとLoudnessもかけたな。
 リエ氏によるメディスンカードリーディングは2度目の体験だったが、毎度腑に落ちたり今後の参考になったりと、個人的には今やかなりの信頼感を寄せている。
 そしてもはやおなじみ、山内氏による早朝小浜へ出向いての直接仕入れによる浜焼きメニュー、定番のサザエと穴子から頂いた。今回は何とフグもお目見えするもハタと気が付けばまんまと食べそびれていたのだった。
 久しぶりに会う友人とも語らったり、今や数少ない貴重な町寄り合いの場として機能している。毎度いわゆる密なダンス・フロアとは程遠く…そもそも「音楽鑑賞会」という名目につきDJもダンスミュージック志向ではないし、お客さんも皆思い思いに屋内外の物販飲食スペースなどでバラバラと過ごしているこの雰囲気も、この禍中において継続できている所以だろう。先週はどんよりした日が続いたので、久しぶりに天気も良くて外から抜ける風も心地よかった。
 
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  Luiz Eca Y La Familia Sagrada『La Nueva Onda Del Brasil』(1978年)聴くの。
 Tamba TrioのピアニストLuiz Ecaの呼びかけで集ったブラジルの同朋たちによる協奏、もとい狂騒ユニット。JoyceやWilson Simonalらもボーカリストとして参加しており大変賑やかで心が踊る。とにかく音数も多くて疾走するその展開もめまぐるく、陽のエネルギーに満ち満ちていて否応なく楽しくなる1枚である。
 
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 ボッサやサンバなどを基調としつつも、その疾走する生演奏やアレンジは超絶技巧的であり、もはやアヴァンなサイケ・コラージュの風合いですらある。ちなみにストリングス・アレンジにはNelson Angeloの名前を見つけることができる。Luiz Ecaの鬼気迫るピアノも素晴らしいが、Nana Vasconcelosのパーカッションの妙がまたバンド全体をふわっと持ち上げては軽やかにドライブさせている。
 1970年にメキシコにて録音完了されていた作品が8年の歳月を経て、同メキシコのマイナーレーベルRVVより400枚のみプレスされたそうである。かく言う私は2004年に再発された際にCDを購入以来愛聴してきたが、このほど近年になりLPが再発され、待ってました、とばかりに入手した次第である。
 このかつてCDで聴いていた作品をLPで買い直す心理は何なのか? 特に原盤主義ってわけやないし、今もってうまく説明できないのだが。データも手軽で便利やからよく利用するし、CDも勿論世代的に愛着があり大好きである。一方LPも作品の重量感やディテールまで向き合えるような趣きがあり、また良きものである。特に自分はレコードに限らず古物のワンアンドオンリー感も好きなので、アナログ特有の経年のエイジングもまたかけがえがないものなのだ。色々チョイスして楽しめる現代ってば楽しいじゃないか。
 
・Luiz Eca Y La Familia Sagrada - Homen Da Sucursal/Barravento

 

 つい昨日のDJではアルバム1曲目のMilton Nascimento作曲の↑こちらをかけさせて頂いたのだが、Jorge Ben作「Pais Tropical」↓もまたお気に入りナンバーであり、ここだけの話…実は前回DJ時にもプレイしたもののまんまと出だしをとちってしまい忸怩たる思いが残った。そして今回晴れて(人知れず)リベンジ叶ったり、というわけなのである。
 梅雨の晴れ間にオープンエアで大きめの音でこのレコードを楽しむことができて大変贅沢な時間であった。早くあちらこちらでも音楽の現場が戻りますように。
 
・Luiz Eca Y La Familia Sagrada - Pais Tropical


No More Heroes

 「種の保存」? 怠ってるわい。
 
 鮭ハラスとキャベツと新玉ねぎの温サラダ、切り干し大根とキクラゲのサラダには鯖きずしを混ぜ込んで、厚揚げにマムトムソースをオンして、めかぶ納豆と頂いた。ちなみに鮭ハラスは一見油分が多いが、魚の脂肪分はEPADHAとか不飽和脂肪酸、オメガ3脂肪酸を多く含んでなおかつカロリーは低め、というアブラはアブラでも良質なアブラとのことなので、むしろ積極的に摂りたいところである。
 

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 Stranglers『No More Heroes』(1977年)聴くんで、自分。
 その昔はUKパンクと言えばまずはClashとかDamned辺りを聴くのに忙しくて、この素晴らしさを全然わかってなかったな。Jean-Jacques Burnelのブリブリのベースがまず最高ですけども。なんと言っても昨年コロナ感染で逝去されたDave Greenfieldのキーボードの塩梅が、凡百のパンクバンドとは一線を画している。
 

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 そして個人的に大好きなのはJet Blackのミニマムで抑制とタメの利いたドラミングである。当時38歳とぶっちぎりの最年長で、すでにアイスクリーム会社の取締役を務めるなどビジネスでも大成していた遅咲きパンクスときている。通りで浮ついてイージーに勢いにまかせない…実に地に足のついたドラムスタイルである。むしろ身軽さすら感じる。典型的な王道パンクマナーでいけば、そこはもっと性急にツンのめるべきなのだろうが。
 不思議なバランスで成り立っているバンドだが、今となってはその絶妙さこそが個人的に琴線に触れるものがある。
 
・The Stranglers - No More Heroes

 
No more heroes any more
No more heroes any more
Whatever happened to all the heroes?
All the Shakespea heroes?
They watched their Rome burn
 

 TV出演時の投げやりな口パク演奏を収めた映像と思われる。もはやこの曲のメインボーカルであるHugh Cornwellは歌ってすらいない。ここでもムスッとしたJet Blackの存在感がひときわ光っているな。ヒロイズムを排した彼ら流のパンクロックをしかと。
 かのDionne Warwick原曲でおなじみのBurt Bacharachの名ナンバー「Walk On By」のこちらのカバーも非常に好みである。

 
・The Stranglers - Walk On By

 
 行きつけの中古レコ屋で500円の箱で救出した国内盤LP。森脇美貴夫氏のライナーも例によってというか、約一名だけ温度が異常に高くてまた読ませてくれるじゃないか。
 

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Little bird

 ブロッコリの唐揚げにトライしてみたが、思ったよりも簡単でウマであった。ニンニク醤油と酒、みりんで下味付けをした。昨日の市販の韓国風BBQソースがかなり辛めだったので、野菜やトマトジュース、酒などを召喚して辛味を中和する策をとってようやく美味しく頂けた。キャベツほかの温サラダ、昆布だしと白だしに気まぐれでホタルイカ素干しを投入して軽く煮た大根などと。本日も野菜をたくさん摂取できて満足である。
 

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 Jerry Jeff Walker『Mr. Bojangles』(1968年)聴く聴く。
 ヒッチハイク、バスキング、強めの酒、テキサス…う〜ん、梅雨空の下で味わうUS味カントリーの滋味がじわり沁みる。
 J. J. Walkerが泥酔で投獄された際のジェイルメイト?の無名タップダンサーの語ったエピソードに端を発する名曲=「Mr. Bojangles」ももちろん最高だけど、がしかしこのアルバムはどの曲もいちいちグッとくる。 外は大雨であるが、最小限のアレンジのみで彩られたJ. J. Walkerの飄々&朗々、トボトボとしたこのテンションの歌とギター妙にくつろいでしまい、ひとりソファーに深々と沈んでは何もする気が起こらない時間が到来する。全体的にラフで凸凹した…というかもはや粗い? ミックス仕上げすらも微笑ましさを感じてしまう。
 
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 かの聖地ナッシュヴィル・カントリーになじめなかった野郎どもによる「アウトロー・カントリー」シーン…戦後はHank Williamsに端を発して、60年代はJohnny Cash、Merle Haggardなどの名シンガーが台頭し、そして70年代テキサスにおける次世代カントリーの面々=このJ. J. WalkerやTownes Van Zandt、Willie Nelsonらが当時街のバーで夜な夜な酒とギターを片手にこれらレコードにも残っている名ナンバーを歌っていたかと、勝手に想像するだに思わずワクワクしてしまうな。
 たとえひとり道を外れて夜にはぐれてしまったとしても…灯りをつけて温かく迎え入れてくれる居酒処はやはりあってほしいものである。
 
・Jerry Jeff Walker - Little bird

 
And the picture of my face
Reflected on the pane
Is it tears I see or is it rain?
 
 これはほんの独り言やけど…大好きなRed KrayokaのMayo Thompsonもまたテキサス出身だが、彼の音楽にもこのレコードなんかに近い空気感を感じるのは単なる偶然だろうか?
 それにしても自分は毎日誰かに向けて何を伝えんとしているのだろうか? 自分でもよくわからなくなるが、少なくとも自分の好きなことの話だけしているので、精神衛生上はポジティブなフィードバックを受ける日々(のはず)である。