Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Walk On By

 仕事がお休みだったのでドラマー松本氏の運転するカーの乗せて頂き、街中の喧騒を逃れて車を走らせること1時間ちょっと…舞鶴で骨を休めてきた。
 まずは何はなくとも温泉である。
 
 入湯客もまばらで地元の年輩の方が多い印象だろうか? スペースも広々としているので、密に気を配り過ぎる必要があまりなさそうで、ゆっくりと浸かることができた。
 ただしサウナの温度&湿度が個人的にとても良かったのだが、サウナ室のみ終始混み合っていたのが少し残念だった。
 サウナ室のTVには関西ローカル局と思しき番組で、兵動氏(矢野・兵動)の街ブラロケが流れていた。
 関西の平和な週末の一風景にしばし心和む。
 
 京都人は車さえあれば、滋賀や京都の北部などに足を伸ばして自然浴ができるのが素晴らしいといつも思う。
 自分も京都に居を移して以来、松本さん(神)のおかげで大分界隈の温泉には浸かった(←お前も運転しろよ)。
 
 舞鶴まで来たら魚介も堪能したいところである。
 見当をつけて入店…蒸し牡蠣が250円ととても安価でプリプリ…風呂上がりであることも手伝ってか思わずビール大瓶を頂いてしまった。
 

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 近頃はたまに昼酒でも頂こうものなら、たった1本でも顔は真っ赤である。
 自分は本来はお酒に弱い人間なのにも関わらず、長きに渡るドリンキング・ライフの賜物ですっかり脳が騙されていたんだな。
 かつてはお休みともなれば、お昼からパキュ!シュワシュワ…と頂くのがお休みの慣例であったが、
 …がしかし今やたまに頂く昼酒もしみじみと美味いものである。
 
 お刺身定食もお値段手頃で新鮮な旬ネタがゴロゴロでなかなか壮観だった。
 これまた具沢山の白味噌仕立てのアラ汁の優しい湯気に、私の日頃の体のこわばりが蒸気のように体からシューシュー抜けて溶けてゆくのを感じる時間であった。
 

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 その後は最近よくお邪魔する堀川会議室へ。
 まだまだ冷え込む季節であったが、かりきりんとケンスギサキさんの率直でポジティブなステージに、じんわり温かいものを頂いた。
 
 会場で会った友人にとんでもない話を聞いた。
 かつて学生時代の先輩にもらったレコードが、かなりレアな逸品であることは以前から何となく知っていたので、 
 この度80,000円で某オークションサイトに出品したところ、
 終了間際でデッドヒートがあり、最終的に390,000円で落札されたというのだ。
 その瞬間はさすがに手が震えた、とのことだった。
 
 オリジナル盤やレア盤などへの執着があまりない自分などにとっては、80,000円でも入手したいレコードなど思い浮かばないというのに…。
 文字通り「桁」が違う世界があるものである。
 
 Dionne Warwick『Anyone Who Had A Heart』(1963年)を聴く。
 個人的にはD. WarwickならSpinnersとの『Then Came You』(1975年)が一番お気に入りだけど、この『Anyone Who Had A Heart』も素晴らしい。
 2枚とも全く別々の魅力があって甲乙つけがたい。
 

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 この2ndアルバムで特筆すべきはBurt Bacharachが7曲ペンを取っていることだろう。
 いずれもバカラック節が隅々まで行き渡っていて、何よりD. Warwickのボーカルが、スイートだけど甘過ぎないソウルフルが六曜社のドーナツのように絶妙で、バカラックのソングライティングと相性抜群だと思う。
 ピンク地に赤いハート型のタイポが滅妙にラブリーなアートワークも含めて、愛さずにはいられない…手放せない1枚である。
 
・Dionne Warwick - Walk On By

 
I just can't get over losin' you
And so if I seem, broken and blue
Walk on by
Walk on by