Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Illusions

 多めに仕込んだ台湾風おでん2日目は、期待を裏切らない味のしゅみ具合であった。特に豚肉と大根の調和ぶりには思わず脳が溶解するかと思ったほどである。菜の花にはポン酢とかつお節をかけて…油断している間にうっかり花が咲き始めていた。キュウリとミョウガを浅く漬けたものを箸休めに頂く。温野菜に自家製ドレッシングは手軽すぎて全く飽きがこないので、春先も引き続き活躍しそうである。
  

f:id:monomoon:20210318142316p:plain

f:id:monomoon:20210318142324p:plain

 
 オリンピックまだやる気なのかな? これ以上恥の上塗りを世界中に知らしめて行き着く先はどこなのだろう? 歴代に渡る癒着や利権にがんじがらめになってしまい、もはや一個人の裁量で「止めよう」などと言い出せなくなっているのだろう。
 そう考えると森氏もヒールとしての役割を自覚して、それを見事に全うしたのではないか。新しいヒールになるのが嫌で、皆貝のように一様に口を閉じているかに見える。
 そもそも象徴的なロゴのパクリ問題から悪夢のように続くトラジックコメディ劇の連続に、当初の苦笑いもとうに引いてしまった。コロナ渦中も冷めやらぬ間に、もし今の東京で無理やり開催されたとしても、史上稀に見る茶番劇で目も当てられないだろうな。逆に下世話な意味で興味が湧いてくる。
 とはいえ一番翻弄されるのは血税を搾られる国民と、何より短い競技人生を賭して日夜真摯に調整に臨んでいるアスリートであって、そことの折り合いは一体どう決着をつけるのだろうか?(その気もないようであるが)
 
 件のMid 90'sやチカーノ・ソウルの流れもあってか初期Cypress Hillを聴き直している。
 当時は主に1、2枚目を愛聴したものだが、この3作目も改めて傑作である。『III - Temples Of Boom』(1995年)はそのブラックメタル・バンドみたいなアートワークよろしく、ここへきて更に気だるさの遠心力が極まっているというのか。DJ Muggsのトラックもより深みにハマって重たさを増しており、B-Realの眠たいラップのキレもますます冴えていてゾクゾクする。
 

f:id:monomoon:20210318142747p:plain

 
 ちょうど年末のDJ機会にもこの曲をかけたのだが、この不穏なギターサンプルに被さるサスペンス調にも聞こえるヴィブラフォンGary Burtonの「Las Vegas Tango」のサンプリングである。
 それにしても自分たちがかつて聴いていた90年代のA Tribe Called Quest辺りのヒップホップのお歴々がサンプリングしたソウル・ファンクやジャズの元ネタ周辺のレコードを、今私は主に嬉々として聴いているという…これぞ音楽のリサイクル、エシカルな生活?というものである、知らんけど。
 がしかしこの辺りは聴けば聴くほどにズブズブの沼である(だから楽しいのだが)。 やっぱり某Apple MusicやSpotifyでも始めようかしら?
 
 ・Cypress Hill - Illusions

I'm havin' illusions, 
all this confusion's drivin' me mad inside
I'm havin' illusions, 
all this confusion's fuckin' me up in my mind
 
 ちなみに私は特にカナビストではない、単純に遅い音楽が好きなだけなのである。もちろんもし合法化された暁にはやぶさかではないが。
 

Riverside Reading Clubが、下高井戸の名店・TRASMUNDOで「チカーノ・ソウル」を語る【前編】|好書好日

宮田:あれもチカーノたちの姿ではあるんですけど、あくまで一部なんですよ。それは『チカーノ・ソウル』に書かれてることにも言える。日本では「チカーノ=ギャングスター」というイメージだけがステレオタイプ化されてしまった。実際チカーノをメキシコ系ギャングと翻訳しちゃうような人もいる。でもそうじゃない。「チカーノ」という言葉にどれほどの誇りが込められているのかを知ってもらいたい。そもそも僕ら日本人が「あなた、チカーノでしょ?」なんて言っちゃいけないんですよ。