Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Scrap Iron Blues

 ここ数日大阪府の感染者数が増える一方である。先日はついに東京のそれを上回ってしまった。今後更なる猛威を振るう場合は、今月末の自分たちのライブ出演についても考えなければならない。
 それにしても吉村知事のポーズばかりのアクションは、ここへきていよいよ滑稽さが極まった感ありである。大本営は相変わらず地方自治体にまかせきりで知らん顔の姿勢を貫いているし、大阪府の行く末が大いに心配である。
 そういえばここ最近は北海道の感染者数の報道をあまり聞かない、と思って調べてみると、昨年11月をピークに春先にかけてゆるやかに減少しているようであった。検査件数も当初から多かったし、自治体の取り組みが件数をある程度抑え込んだ好例にも見えるが。自治体同士の連携とか情報共有だとかそういうの希薄だよね。

 今週はまた冷んやりしており、まだまだお鍋が頂けるぞ、ということで…白菜と豆腐に豚肉の定番鍋。白味噌仕立てにしてみた。
ハツが安かったのでごま油で焼いて塩コショウとニンニク、姜葱醤で味と香りづけして、ワカメと水菜と笹かまを適当にドレッシングで和えてサラダ風に頂いた。
 

f:id:monomoon:20210408181349p:plain

 
 夕飯を頂きながらアマゾン・オリジナルの『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』を鑑賞。
 パワーヒッター系ドラマーがある日を境に急速に聴覚を失っていくという…ミュージシャンでなくとも身につまされるお話。聴覚を失う際の不安や混乱、その後の心境変化等がリアリティをもって描かれていた。インプラント装着時のパーティや雑踏でのハイばかりが強調されたノイズまみれの現実世界の描写は、普段自らミキサー宅を操るエンジニアでもある主人公には特に堪えるものとして誇張表現されているにせよ、何ともやるせない。なかなか決着の着け方が難しいテーマかに思われたが、不思議と前向きで清々しい余韻が残る結びになっており個人的には溜飲が落ちた。
 健常者だって常にどこかで静寂や心の落ち着ける場所は求めているものだろう。
 

f:id:monomoon:20210408181359p:plain


 ハードなステージがはねて翌朝起き抜けにBessie Smithのレコードで踊るシーンも良かった。Riz Ahmed演じる主人公がYouth of TodayやGism(!)、Einstürzende Neubauten辺りの着古したTシャツを着用しており、その辺りの描写もなかなか芸が細いなと。アマゾン・オリジナル番組のクオリティーもなかなかどうして侮れない。(…こういうのってどこからどこまでネタバレなのかわかんないな)

 Robert Pete Williams『Louisiana Blues』(1966年)を聴く。Takomaからのリリースで、クレジットにはプロデューサーとしてJohn Faheyが名前を連ねている。
 

f:id:monomoon:20210408181408p:plain


 引っ掻いてるか叩いているかのようなポキポキしたトーンの独特なギターと、気まぐれでやさぐれた印象のボーカルだけで構成されたシンプルな作品。その場で即興的に作曲されたかのようなナンバーの数々が、ちょっとないプリミティブさ加減で気に入っている。
 
・Robert Pete Williams - Scrap Iron Blues


・Robert Pete Williams - 1970 (Live video)


 1950年代は殺人罪で地元アンゴラ刑務所に収監されており、その出所後に遺した録音らしい…ってブルース界隈はそんなエピソードばっかですね。60年代以降の銃規制法案や運動前夜ということもあり、そもそも今では考えられないくらい物騒だったとも考えられる。まぁ今でも全米ライフル協会が幅をきかせてたり、銃乱射事件なんかも後を絶たないのであるけども。