Everyday People
たまに麺類が食べたくなると、こんにゃく麺でおうどんやナポリタンなどを作ったりすることもある。もちろん小麦粉の悪魔(麻)的なまでの美味さには及ぶべくもないが、これはこれでなかなか悪くない。何より低糖質であっさりしており食後にもたれることがない。
ハーレム街中のマウント・モリス公園(現:マーカス・ ガーヴェイ公園)で当時「ハーレム・カルチュラル・ フェスティバル」 の特設会場を埋め、ステージに熱い視線を投げかけていた人々は、 ざっと見渡すにほぼほぼブラックの人々ばかりである。
ラジオで聞いた情報では、 この記録はフェス3年目のものであって、1969年の今回は6月29日〜 8月24日にかけての日曜日に全6回開催されたステージを素材にしている、 とのことである。
肝心のお歴々の繰り広げる若き日のライブがまたいちいちスゴくて、
まずは若干19歳のスティーヴィー・
・Summer of Soul - Official Trailer
フィリーを拠点とするThe Rootsもといクエストラブ氏のその溢れ出るソウル趣味はかねがね存じ上げていたが、一ミュージシャン及び音楽ファンならではの視点で切り取られた
Sly & the Family Stone 『Stand!』(1969) をば。
「サマー・オブ・ソウル」劇中でも、満場の観客の大きな期待に120% で応えるかのような彼らの地鳴りするような「I Want to Take You Higher」のむき出しのファンキーに大変シビれた。
ウッドストックでのセットリスト同様、時期的にもこのアルバムからの演奏が多かったようだ。「Sing A Simple Song」「Everyday People」などビッグバンドによるコーラス・ワークなんかにも何度となく高揚させられる。
むしろファンク・バンド感が充実しているのはこの辺りの作品が主で、以降の「There's A Riot Goin' On(暴動)」や「Fresh」の方が異色作にすら思えてくる。「暴動」は今でこそ大好きな作品やけど、最初に聴いた時には、起伏のないリズムボックスや、スライ本人によるボコボコしたベース、A面の冗長とも思えるワンコードジャムのような曲…などなどいわゆる自分がそれまで勝手に想像していた「ファンク」とのギャップに大いに面食らったものである。…であればこそ「暴動」の魅力がまた際立つのだけど、それはまた別の話。
1969年当時のバンドのサイケ・フィーリングもまた良きである。ライブでもGreg Errico(dr.)やJerry Martini(sax)など白人メンバーを交えてのステージであったが、「白人に叩けるのか?」などといった心ないヤジも実際に飛んでいたそうだが、結果的にこれほど支持を広げたのもまたSly Stoneのオープンな姿勢の賜物ゆえだろう。
『Stand!』の全体にメッセージ性が強い歌詞もそうだけど、「サマー・オブ・ソウル」もまた#Black Lives Matterが声高に叫ばれて久しい現代にこそまた改めてビリビリ響くものがある(…今に至るまで人種差別は根強く存在し続けたということでもあるが)。
・Sly & The Family Stone - I Want to Take You Higher
I am no better and neither are you
We are the same, whatever we do
You love me, you hate me, you know me and then
You can't figure out the bag I'm in
I am everyday people, yeah yeah
オフィシャルで公開されている、こちら2021年版「Everyday People」のアニメーションも、フレンドリーな曲調に似つかわしくモダン&ポップにアップデートされている。『Stand!』は標題曲ほか「Somebody's Watching You」「You Can Make It If You Try」なんかのカラッとブライトなソウル・ナンバーも気に入っている。
今年の頭くらいにSly Stoneのドキュメンタリー「Sly Stone」(2015年)をアマプラで観た(現在は有料レンタルになったが)。長年消息を絶っていた本人を10年に渡る取材で追った内容で、Sly Stoneという人物に対する興味もますます高まっていたタイミングであったが、現在は別途クエストラブ監督によるSly Stoneのドキュメンタリー制作も進行中とのことで、今から楽しみにしている。