Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

The Lady And The Unicorn

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 白菜や根菜類を下に敷いてセンターに鮭を据えたお鍋には、全体に鮭の旨味がじんわり行き渡った。きんぴら、ホッケに大根を粗くおろしたのを乗っけて、長芋を塩昆布でもんだの、などなど。冬支度メニュー…ここ最近は食後にミントティーなどを沸かして頂くと寝付きがなかなか良いようである(週末はというとウィスキーのお湯割りも始めました)。
 

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 John Renbourn『The Lady And The Unicorn』(1970年)をば。
 ex. Pentangleではバツ&テリーを組んでいたBert Janschも良いけど、個人的にはわりかしJohn Renbourn諸作の方を多く嗜む。
 本作ではいつもと趣向を変えて全編に渡って中世古楽曲のレパートリに取り組んでおり、まごうことなくギター主体の音楽ながらも独特の厳かさがあってお気に入りの作品である。
 
・John Renbourn - The Lady And The Unicorn

 
 J. Renbourn=楽士の粛々淡々としたアコースティックギターのタッチやわずかな掠れ、軋みが沁み入るシンプルな独奏曲もジンと良いけど、コンサーティーナビオラ&バイオリン、シタールなどのささやかな賑やかしも贅沢であるし、時折挿入されるポツポツしたエレクトリックギターもこれまた良きである。メドレー形式を取っており全体で若干30分強の長さであるのも、聴きごたえがあるにも関わらず冗長な類いの聴き疲れをしない所以だろう。
 ひとたびこのレコードを部屋でかければ、独身中年男性の閑居にもルネサンスの風が吹いては立ちどころにバロック的な格調で満たされる。アートワークにもその標題通り、フランス中世期のタペストリー作品「貴婦人と一角獣」(6枚から成る連作)を起用している。
 
 ついでに本作から4曲目「La Rotta」をサンプリングしてるJ Dillaのナンバー(2007年)も。
 
J Dilla - Make'em NV

 
 ところで最近亀岡に出来たという「小さな英国」=ドゥリムトン村の存在を知り、昨今の極私的「ブリティッシュベイクオフ」趣味も相まって、これは是非とも近々足を運びたい所存である…パブもあるみたい。