Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Roadrunner

f:id:monomoon:20211208172831p:plain

 

 大晦日である。もうあと小一時間で年も明けるようで。

 年始は帰省しないことにしたので、気まぐれにおせち料理でも作ってみようか、と仕込みをしてみたけどこれいかに?
 
 晩には年越しにと鶏南蛮そばをこしらえてみた。鶏から出る脂とネギの香り、かつお節で取った出汁の調和がシュプリームラブな出来栄えで、思わずひとり唸ってしまった。ちなみに器はいずれも工藤冬里氏作である。
 今年1年間をまかりなりにも全うした自分を労うべく、日本酒なぞも用意してみたりして。おせちとのマッチングも今から楽しみである。
 

f:id:monomoon:20211231231107j:plain

 
 Papa M『Live From A Shark Cage』(1999年)を。
 Slintのギタリスト=David Pajoソロキャリア初のフルアルバムである。もうかれこれ20年以上愛聴していることになるが、未だに全く飽きが来ない大好きなアルバムである。
 

f:id:monomoon:20211231231117j:plain

 
 それまでも元Slintのギタリストがソロでの名義を変えながらシングルなんかのリリースを重ねてる、といった認識くらいはあったものの、個人的にはこの傑作によって一気にDavid Pajoのファンになってしまった。以来未だに彼の新作がリリースされるとつい無条件で購入してしまうくらいには…。
 特に全編インストゥルメンタルの本作は、静的で厳かとも言える神聖さをたたえつつも、あくまでもさりげない人懐こさや親密さに満ちている。他作品にも見られるようなルーツ・アメリカーナな手触りも自分好みである。途中で余韻が断ち切られないのでより浸れる分、正直なところ普段はCDで聴く方が圧倒的に多いのだが、今日は何といっても大晦日やしね。
 
・Papa M – Roadrunner


 翌2000年の来日公演(@青山CAY)での彼の佇まいやギターにもすっかり骨抜きにされてしまったものである。その後英Ryeで行われたMogwai主催のAll Tomorrow's Partiesにも2度足を運び、そこでも彼のステージを目撃し、彼の作る音楽への信頼はますます強固なものとなっていった。
 

f:id:monomoon:20211231230958j:plainf:id:monomoon:20211231231000j:plain

 

 数年前には大きなバイク事故で足を複雑骨折して長期入院したりとハラハラさせてくれるが、最近では故Andy Gillに代わるGang of FourのツアーメンバーとしてDavid Pajoの名が上がっておりびっくりさせてもくれた。そろそろまた彼の最新作も恋しいところであるけど。
 

f:id:monomoon:20211231231058j:plain

 
 正に自分の大晦日を飾るにふさわしい作品と言えるかもしれない。今年は2月から当Blogを開設して徒然なるままに日常を綴り始めたわけだが、自分の好きなこと、興味のあることがその主題となるため、今のところ精神衛生上良い作用を生んでいるように思える。インターネットの大海を彷徨うリスニングライフも楽しいけど、今一度自宅に所蔵しているレコードやCDなんかと改めてじっくり向き合いたいという考えもあり。
 BlogはSNSのように余計な忖度もいらないし…でもだからこそSNSの楽しみみたいなものも改めて感じている。来年はもう少しSNSにも参加してみようかしら? なんて。
 
 相変わらずこのBlogの存在はほとんど公表していないのだけど、一部少数ながらこのような駄文拙文にお付き合い頂ける読者の方には常々感謝してやまない、どうもありがとうございました。来年もひとつよろしくお願いします。
 どちら様もどうか健やかに良いお年をお迎え下さい。