Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Hittin' On Nothing

 
 京都の街なかは今やどこも葉桜になってしまい…無惨にも通りに散らかった桜の花びらやガクもそそくさと片付けられては、あっという間にどこぞへと撤去されてしまって寂しい限りである。
 
 日曜日はバンドで我が家に集ってマスタリングの最終調整を行った。
 この段階の作業ともなると、ちょっとしたニュアンスの違いがアルバム全体の印象に作用するので油断できない。しかもメールなどで意思疎通を図るも限界が生じる分野でもあり、やはり直接顔を突き合わせてああでもこうでも、とその場で出音を聴きながら意見を交わすに限るのだった。いよいよ2枚目のアルバムの完成も間近に迫っている。
 
 僭越ながらメンバーにふるまったランチメニューは、ワカメと大根のスープ、チキンの照り焼き風、新玉ねぎと水菜のサラダ、ドレッシングには自家製豆乳ヨーグルトを使用してみた。焼きナス台湾風、ピーマンとツナのジャコ炒めなどなど。
 まっつん氏から生麩餅、カメ氏から柏餅の差し入れをそれぞれ頂いてはしばしおやつ&ティーブレイクを挟んだり。カメ氏にはお抹茶を点てて頂いた。抹茶のほんわりした苦味がまた和菓子に合うことと言ったら。
 

 
 Allen Toussaint『NOLA Soul - The Allen Toussaint Productions 1960-63』(2021年)を。Allen Toussaintの60年代初頭のプロデュースワークを収めたコンピ盤である。「NOLA」という略称をしばしば目にするけど、どうやら「New Orleans, Louisiana」の短縮表記のことなのだそうで。
 

 
 Irma Thomasも序、中、終半と3曲収録しているし、Lee DorseyやNeville Brothersなんかの名前も並んでおり嬉しい。50'sから引き継がれた当時のニューオリンズR&Bの香りがプンプンで大変ゴキゲンな好企画盤である。Allen ToussaintもNaomi Neville名義他で作詞作曲も手がけており全く多彩な人である。
 
・Irma Thomas - Hittin' On Nothing

 

All I get is (talk, talk, talk)
Get your papers and (walk, walk, walk)
You ain't hittin' on nothin'
unless you got something for me

 
 プレイヤーとしても自身の1st作『The Wild Sound Of New Orleans By Tousan』(1958年)ではピアノをプレイしており、例えばMetersとの邂逅作『Southern Nights』(1975年)みたいな70年代のソロ作品群もじっくり素晴らしいけど、一方ではこの初期のプリミティブで軽快なNOLA R&Bもまた味わいがある。
 

 
  さぁさ今週も仕事なんてそこそこに切り上げて、この快適な陽気をしばし享受しようではありませんか。