Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Pleasure, Joy And Happiness

 気温が一気に上昇して陽気もよくなるのに伴って、ストリートには花粉もブワッと飛散し出してソワソワと拠り所のない気分で過ごしている。今年もまた例の期待と不安の入り混じった季節の到来である。

 

 週末は久しぶりに沢山の人々と交流したことで、沢山笑顔にもなれたが、同時に若干疲弊もした。皆一様にマスクで口を覆っており、お互いへの気遣い、エチケットの上に成り立つ交流であり、そこには見えない気疲れも付きまとうのかもしれない。

 というわけで、疲労回復に、とばかりに野菜&具だくさんの夕食を手早くこしらえては頂くことにした。

 

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 塩鯖には生姜を沢山刻んだものを乗せて、白みそで「鯖の味噌煮」風に仕立てた。

 疲労回復に良いとされる豚肉とキャベツ、根菜類を蒸したものに、水菜をこれでもかとオンして、自家製ドレッシングで頂く。

 味噌にマイルドに包まれた鯖の脂に疲労が少しずつ溶解していくのを感じる。

 

 先日Eddie Chacon『Pleasure, Joy And Happiness』が届いた。

 かねてネットにて試聴して以来、これはリズムボックスのサウンドが入っているレコードが大好きな一部人種はゲットしなければならない1枚であることはわかっていた。リズムボックスというより、それによって醸し出される「ペナペナ感」の妙というべきか。

 例えば私のように、Timmy Thomas、Durutti Column、Young Marble Giants…そういったタイプの音楽に妙に惹かれてしまう人種のことである。

 

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 ただしこのLPは、同時にそういったソウルやポストパンクなんかの正統な系譜?からは大きく外れており、切り取られた異世界の小島のように「ぽつねん」とした寂寥感、虚脱感みたいな空気が充満しており、そこが魅力である。

 ご本人出演と思しきMVでは、身ぎれいでダンディな紳士が、ひたすらハリウッド辺りの?豪邸をウロウロと徘徊したり、陶器を愛でたりしている。時代背景もとらえどころがないサウンドだが、れっきとしたここ最近の新譜である。

 ソワソワとした期待と不安が入り混じるような…でもしっかりと鯖の脂のようなコクが感じられて素晴らしい…なんてね。また1枚新しい愛聴盤が増えそうな予感である。

 

・Eddie Chacon - Pleasure, Joy And Happiness

 

・Eddie Chacon - Wicked World