Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

I’m Not in Love

 絹厚揚げを中火で焼いて生姜ソースで頂いた。これが絶品でリピート確定である。トマトの酸味ともよく合うし、大根を醤油と酢で浅漬けにしたものを箸休めにして。鮭ハラスをキャベツ、しめじなどと一緒に熱を加えてオリーブオイルやポン酢、オレガノなどと。トムヤムクンスープにはエビを投入したところ、みるみる雰囲気や香りが増した。よく見たら固形スープの箱の裏側に「魚介と一緒に煮る」って書いてあるな。トムヤムクンてばつまりそうか…などと今さら。
 

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 他人に何かを伝えたり伝えられたりってつくづく難しいな。もちろん伝え方にもよるだろうけど、伝える側がそもそも誤解している可能性も大いにあるし。過不足なく伝えられた、なんて考えることこそむしろ傲慢なのかもしれない。…そもそもまず自分からして欠陥と間違いだらけの人間であるので。リモートなども増えて、ますます他人との距離感やすれ違いを感じてしまう今日この頃である。
 
 Talking Heads『More Songs About Buildings & Food』(1978年)をさ。
 正直言うとその入手後しばらくは、T. Heads諸作の中でも取り出す機会の少ない作品であったことよ…アルバムB面の魅力に気がつくその時までは。
 

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 Brian Enoの初プロデュース作とあって『Here Come the Warm Jets』のようなキラキラ感が当初はむしろ苦手であった。ガレージ・パンク目線で言うと1stみたいにスカスカでいいのに?っていう。いや『Here Come〜』は好きだけど、そういうのをT. Headsに求めていない自分がいた。
 ついでに言えば当Blogは名盤紹介でもなければレビューとかでも全然ない。CD、LP、EP、データなどのフォーマットも当初よりあえてこだわらないようにしている。自分がその日の気分で何となく手に取った作品を日記や備忘録的に取り上げるので海千山千である。そしてこれは個人のBlogなので当然偏りは出るだろう。 
 
 さていきなり矛盾するようだが…B面1曲目の「Artists Only」のキラキラしたギターリフからのDavid Byrneの「Let's go!」の掛け声の居心地悪さにグッと心掴まれて〜痙攣ナンバー「I'm Not in Love」の「Okey!」にシビれるという。
 あたかも54-71の祖先? みたいに捻れたDavid Byrneのボーカルもめちゃカッコイイけど、Tina Weymouthのベース(←改めて最高)はじめ、各人の演奏も炊きたてのシャリみたいにつやつや立っていて色気がある。演奏にもキレがあるのはもちろんだが、Brian Enoの客演やアシストも要所で光っていて、確かに一ガレージバンドがまた別の段階へと歩を進めてる感があるな、こりゃ。この後の『Fear Of Music』、『Remain in Light』とか、その後長きに渡るD. ByrneとB. Enoの親交を考えるに、その初作品としても記念碑的な感慨がある。
 個人的にはとにかくB面の「Stay Hungry」までのガリガリした流れがカッコイイと思うし、その後のAl Greenの「Take Me to the River」のカバーも選曲含めて最高のスパイスになっていて、スライドギターから始まるラスト・ナンバー「The Big Country」もアメリカン・ロック然としたしみじみとした趣きが意外な着地点になっていると思う。つくづく一筋縄ではいかないバンドである、良さが伝わりにくいよ。
 …なんて思って流れで繰り返し聴いててたら、そのうちにA面にも愛着が湧いてきちゃったりしてね。あるあるである。思わず『Blood Sugar〜』辺りのレッチリ? かと空見するようなA面ラストの猛ファンキーな「Found a Job」とか最高にクールで、今となってはお気に入りの1枚である。
 
Talking Heads - I’m Not in Love

 
But I'm not in love
What does it take to fall in love?
Do people really fall in love?
 
But I don't need love
There'll come a day when we won't need love
I believe that we don't need love