Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

You Got to Be A Man

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 春の陽気に浮かされてか、ぼんやりしており先週日曜日はうっかり府知事選の投票をすっぽかしてしまった。つい前日までは年頭にあったにも関わらず、はたと思い出したのは投票日当日の陽も暮れた出先でのことであり、全く言い訳もない。
 それにしても今回選挙の現職の圧勝ぶりたるや。
 盛り上がりの予兆も何も終始感じられなかったことは寂しいことである。街中でも西脇前知事の選挙カーとは何度かすれ違ったけど、梶川対立候補選挙カーは一度もお見かけすることはなかった。たまたまかもしれないけど。
 それにしても府知事選に限らず毎度思うことだけど…それぞれのマニフェストや対立構図は結構だけど、選挙に際してお互いの意見を尊重し合ったりブラッシュアップするという意味でも、前向きな議論の場などは設けられないものだろうか? それによって京都府民も各候補者の個性や差異を知れたり、今後の政策課題を考える好機になると思うのだけど。そもそも府民にとっても、例えば地下を掘り進めて新幹線を通したり、京都府立植物園を縮小して大規模のアリーナを建設したりって本来かなり大きな関心事であるだろうに。
 それとも我が家にテレビがないだけで、公の場ではしっかり議論されたりしているのだろうか? 投票率や開票結果もそれなりに予想通りであり、ますます肩の力も抜けてしまうけど…投票をすっぽかした自分に何かを言う権利もあるない。
 
 鶏肉と根菜をかつお節や醤油と煮て八角をばっちり効かせて台湾おでん風にしてみたり、余っていた挽肉に豆乳ヨーグルト、卵、塩コショウとハーブなどを加えてハンバーグをこねてみたり。
 
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 『Miami Sound: Rare Funk and Soul from Miami, Florida 1967-1974(V.A.)』(2003年)でも。UKはSoul Jazz Recordsによる、文字通り60〜70年代にマイアミ〜フロリダを拠点に活動していたソウル、ファンクのシンガーやグループの遺した作品のコンピレーション作である。(某Gloria Estefan在籍のMiami Sound Machineの編集盤では決してない)
 

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 思えば自分の世代は、このようなSoul Jazz Recordsの再発や編集盤のお世話になった同胞もつくづく多かったことと思う。ルーツレゲエにボッサ、ポストパンクやソウルファンクなどなど…そしてこちらもそんな1枚であるのだが。個人的には最近になって初めてその存在を見つけて迷うことなく入手したタイトルである。
 著名な名前から、シングル数枚かアルバムを1枚程度ずつしかリリースしていないようなミュージシャンまで並んでおり、先述のTimmy ThomasLittle Beaverなんかも珠玉の名ナンバーを寄せている。
 個人的には演歌みたいに拳を回す歌唱が印象的なHelene Smithや、どろっとしたサイケファンキーがホットなJames Knight & The Butlers等の作品が大いにツボである。はたまたこのV.A.で初めて聴いたDella Humphrey、Joey Gilmoreとかも大変素晴らしくて近く是非とも他のシングルやアルバムも聴いてみたい。
 お土地柄かラテン・フィーリングを感じられる曲も少なくない点もゴキゲンだ。
 
・Helene Smith - You Got to Be A Man

 
All 'bout to got to be a man
Do what a man suppose to do
Oh, refuse to give up now
See all the trials and revelations through
If you can do all these things
You know what?
You're sho' 'nuff her type
 
 ディスコフィーバー前夜のマイアミの独特のファンキー=熱気が耳を通して伝導してくるような内容でワクワクしてしまう。T.K. Recordsの成功を中心にAlston、Deep City、Cat、Glades等々…数多の名曲を遺した小レーベルが多くひしめいていたことこそ当時の活気の何よりの証明だろう。音楽越しにその余熱に触れては、じんわり生温かい気分にひとしきり浸るのだった。
 
・Della Humphrey - Don't Make the Good Girls Go Bad


 Della Humphreyはこんなに素晴らしいのにも関わらず、シングルを数枚出したきりのシンガーのようである。
 

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 どうやら南部ディープ・ソウルの底知れない泥沼に片足を突っ込みつつあると言えそうな昨今である。
 そして自分のような門外漢がかつて知らなかったようなビンテージ音源が、まだまだ地中深くに埋まっているのだろう。まだ見ぬそれらをゆっくり紐解くことこそがここ近年の私の密やかな楽しみである。