Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

U're Gonna C Me

 外は乱れ髪のような雨である。
 舐達麻メンバー2名の逮捕に関する報道を見かけた。案の定極悪人としてさらし上げるような偏向ぶりである。一方ラジオからはちょうどJonathan Ritchmanのアンセム「Ice Cream Man」のライブver.が流れてはパッとゴキゲンになったり、と気ぜわしい土曜朝となった。
 
 鶏モモ肉で鶏チリを作った。野菜たっぷりで甘みが出たので、もう少しネギの辛みを足してもよかったかもしれない。マグロのヅケ、大根葉の炒め、残り物の根菜のきんぴら炒めなど。はからずも濃い味ばかりでノンアルビールが進んだ。昨日塩分の話をしたばかりだと言うのに…事前の計画性がないからこのような事態も必然である。
 

f:id:monomoon:20210417100437j:plain

 
 「アメトーーク」のマンガ大好き芸人をかけながら。全然知らないマンガのオンパレードで興味深かった。かつて現在の住まいの前には某TSUTAYAの真向かいにあって、頻繁にコミックやDVDレンタルを利用しては、新刊マンガなども節操なくマメにチェックしていたものだが…今やとんとご無沙汰である。また芸人さんたちがプロの話芸でもって面白おかしく上手に紹介するものだから。強豪ぞろいの中で拙いプレゼンとなってしまった濱家氏のフォローですら面白くしてしまうプロ然としたチームプレイもさすがである。それにしてもバカリズム氏の「ネットで1巻だけ買って読んでもし面白かったら、現物がほしくなり全巻購入する」という原理はよくわかる。世代もあるのかしら? 自分の場合はレコードやCDなんかが正にそれである。
 
 ところでPrince『One Nite Alone』(2002年)でも聴こうや。…というわけで今宵もまたまたPrinceである。
 1996年からワーナーとの決別を経て以来、独立独歩でキャリアを重ねてきた殿下であったが。2001年よりご自身により運営されていた「NPG Music Club」という有料会員制オフィシャル・ファンサイトから配信されていた作品が昨2020年になり、(「LOVE 4EVER」再発プロジェクトの一環として)初フィジカルリリースされた本作…これがもう本当に素晴らしい作品で大好きである。自分はますます Princeというミュージシャンが好きになってしまった。
 

f:id:monomoon:20210414170751p:plain

 
 全編殿下によるピアノと歌を基調に編まれた、一転しっとりと静謐な作品で、リズムから解き放たれて展開の読めない奔放なピアノプレイと、息づかいまで迫るような殿下のロウでソウルフルな歌声には大いに胸を震わされるものがある。自分はラジオから流れるJoni Mitchellの「A Case Of U」のカバーでこのアルバムの存在を知り(80年代からのレパートリーではあったようだが)、その素晴らしさに思わず息をのんだ。
 Princeのプライベートでインティメイトな側面を堪能できる本作であるが、途中謎のタイミングで電子音やドラム客演などもフィルインしてきたり、などと油断できない。かの「4'33」を彷彿させるようなラストのピアノを閉じて立ち去る音まで含めて殿下独自の美学に貫かれている。
 紆余曲折があった殿下であったがここでも…何より音楽が素晴らしいじゃないですか。
 

・Prince - U're Gonna C Me

 

U're the reason I took a rope and lassoed the moon
2 prove that when it comes 2 U there's nothing I won't do
I'd stare into the sun if U would be mine
It's not so great a leap since 2 all others I am blind
 
 ※↑権利上の都合からか、上記時期の動画はプレミアム会員のみ視聴可となっているようである