Out Of The Blue / A Letter From Home About Sound And Consciousness
ここ最近の感染者数の減少に伴って世間の風向きも変わり、 自分もまた街に繰り出して人と会ったり外食を楽しむ頻度が少しず つ増えてきた。自作するよりグッド・ ルッキングな見栄えと糖分や塩気、 油のブーストによってぐっと高揚し、 一気にかつての日常に引き戻される。
アバンギルドの15周年イベントに灰野敬二氏が登場。 東京在住時は折を見て足を運んでいた氏のライブであるが、 京都に移住して以来久しぶりに見たのであったが、ますますポジテ ィブなエネルギーに満ちた充実のライブであった。 コントラバスのような低音弦楽器を使用したセットあり、 サンプラーやエアシンセを操るエレクトリックなセットあり、 座ってからのギター&歌唱あり。 素直にクリアーなコードをリズムを崩すことをせずシンプルなバッ キングを繰り出す氏のアプローチが意外でもあり新鮮だった。 ラストはノイズすれすれのフリーキーなファズギターの嵐を久々に 脳天から浴びて、 何か滝行で浄められでもしたかのような清々しい後味で会場を後に した。
油断するとつい毎日似たようなものを頂いているが、 鍋は手軽で美味しいので全く飽きがこないのだから仕方がない。
"Blue" Gene Tyranny『Out of the Blue』(1978年)。
昨年の今頃(12月12日)に訃報が流れた"Blue" Gene TyrannyことRobert SheffによるLovely Music, Ltd.からの1st作。
米Unseen Worldsからの再発の嬉しかったこと…これが実にユニークでワクワクする実験音楽作品である。1曲目「N ext Time Might Be Your Time」 などはもはや人懐こくすらある一編のポップソング名曲である。…かと思えばプログレ? なアンサンブルもあり。
同Unseen Worldsからは今年になってB. G. Tyrannyの6枚組ボックス・セットもリリースされており、 そちらも是非聴いてみたいのは山々だが。
・"Blue" Gene Tyranny - Out Of The Blue / A Letter From Home About Sound And Consciousness
ささやかにして実に奥行きのある美しい音響作品で素晴らし
さては金曜日のような。1週間お疲れ様でした。