Beer, Ale and Wine
年末進行で自分も周囲もミス&トラブルも続出しがちである。一度肩の力を抜いて落ち着いて粛々と対応しましょうぞ。
久しぶりの自炊は、大根やらニンジン、白菜なんかの上にタラをオンして薄味めのお出汁でお鍋など。ブリのお造りには薬味をたっぷり乗せて、お揚げ、モヤシ、エリンギに生タラコと調味料を加えてチンしたのを何となく混ぜ混ぜしたの、からし菜のおひたし(…になぜか生のモヤシ×1本がオン)などなど。
出張先では野菜不足になりがちだったので、ここぞとばかりにお野菜をインしてひとしきり染み渡った。
それにしても出先とはいえ東京に滞在するとB級グルメやジャンクフードばかり食べたくなってしまうのはどうしたことだろうか? 都会のニーズに伴ってその周辺のメニューだけでも選択肢が充実しているからなのだろうが、こちとらお野菜もそこそこ取らないと年齢的にいよいよ諸々シンドくなるので切実なのである。一方野菜を摂取するとやはり体調が整うし、年々お野菜自体をより好きになっている傾向もあり。
昨夜遅まきながらチェックした「The W」は天才ピアニストとAマッソ、オダウエダの三つどもえが特に見応えあったな。天才ピアニストはその名の通り天才肌のキレとお二人の呼吸が実に素晴らしい芸であるし、Aマッソは昨年より明らかに気迫や自信が漲っており、そのツボの的確さもあってかつい笑わされてしまった。オダウエダの発想力は小ネタに至るまで脱帽で、この接戦にあってまさしく勝者にふさわしいぶっちぎりの独創性と発想力が眩しかった。1本目の焼き鳥屋も2本目のカニのストーカーのネタも一見ニッチな視点ではあるが、しっかりとお茶の間の笑いへと繋げる腕力に感動を頂いた。
Michael Hurley『The Time Of The Foxgloves』(2021年)。
相変わらず飄々としながらもますますコクが増しており、力の抜けた御大の歌とギターを聴いているうちに思わずこちらの肩肘もほこんではリラックスしてくる効能がある。『Armchair Boogie』(1971年)とはよく銘打ったもので、この心地良さはやっぱり自分にとっては掛け替えがない最高のグッド・ ミュージックなのだ。
ご自身手描きによるイラスト・ アートワークはおなじみだが、今作にはおなじみのキャラクターであるJocko & Booneの姿はなく、代わりに? 2人の女性がジギタリス=Foxgloves( キツネノテブクロ)と思しき花に囲まれて楽しそうに歌う姿が描かれている。
・Michael Hurley - Beer, Ale and Wine
Bandcamp中の紹介文なぞを眺めるに、 オレゴン州北西部のアストリアに構えた自宅で長年愛用のTEAC の4trカセットレコーダーを使用してまず歌とギターをベースト ラック録音をしてその上に、地元のスタジオ=The Rope Room studioで様々な楽器を操る多彩なゲストにも吹き込んでもら い、 この度ようやく日の目をみることになったのが今作のようである。ナチュラルな録音のコンディションも客演もまた絶妙であり、さすがM. Hurleyの音楽にしてこの理想的な磁場が形成されているのが生々しく伝 わってくる。
見慣れないレコードを見かけるとついつい購入してしまうのがM. Hurleyというアーティストの底知れぬ魅力である(大体同じような内容だとわかっているのにも関わらず…)。彼の作品には年々着古したシャツやブーツみたいな不思議な愛着が湧いてくる。前作『Ida Con Snock』(2009年) もそのリリース以来折に触れて愛聴しており、 今となってはレコード盤面の傷も大分増えたものだが… またしてもこの先長らくの愛聴盤となること請け合いの新作が届いてホク ホクしている。
そんなM. Hurley翁は今年の12月20日で80歳のバースデーを迎え るそうである。元々はペンシルヴァニアの出身だそうで、 ニューヨークはグリニッヂ・ビレッジでは先述のHoly Modal Roundersと親交を深めたりした時期もあれば、 ニュージャージー〜マサチューセッツ〜カリフォルニア〜 バーモント〜オハイオ〜フロリダ…現在のオレゴン、 とホーボー気質からか特に若い時分にはせわしなくあちこちに移住 を繰り返していたようである。
なんだかんだ言っても…自分の場合は現在のところ、ここ京都に帰るべきマイスイートホームがあり、やっぱり家に無事帰り着くとホッとしてしまうのだった。
※風景写真は全て清澄白河ですけど何か?