Unknown
1月もあっという間に終わりを迎えようとしている。
先週末からチラチラ雪なども降ったりして、本日などは通勤時間帯にも大玉の雪がワシワシと降り続いては行く手を阻む事態となり、自転車通勤の身にはなかなか試練の朝となった。いつもより時間をかけて出社したところ、すっかり手はかじかんでいた。
とはいえ、心なしか行き交う人々が一様に、いつになくゆっくりと慎重に行動しているのが感じられて、朝から妙にホッコリしてしまった。
豚肉と白菜のミルフィーユ鍋。豚から出る脂が、 白菜やその下に敷いた大根やキノコにも沁み沁みで… ああ至福なるかな(昨日に続いて)。鶏ムネ挽肉、豆腐、ネギ、油揚げなどにめんつゆ、ごま油を加えて加熱したものと。
もはやおなじみの気まぐれ(手抜き)一品メニューは…インゲン、エノキ、カニカマ、油揚げなどにめんつゆ、ごま油、コショウを加えてチンしたの。
何でもかんでも投入しては料理をした気になりがちな私であるが、それでもしばしば幸運なケミストリーは訪れる。放っておけばグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸が勝手に組み合わさって「うま味の相乗効果」が活性化されるというわけなので、自分は何と楽をさせてもらっていることか?(何か違うような気もするけど)
土曜の朝ともなれば、起床時にラジオを付けて( というかアラームをセットしている)、 布団の中でしばしピーター・バラカン氏ホストによる「 ウィークエンド・サンシャイン」 を聴くことが休日の始まりを告げる密やかな嗜みである。
世界中に散らばる78rpmのSP収集家であるJonathan Ward氏が、 自身の膨大なコレクション音源をアーカイブ及び公開しているWe bページ=「Excavated Shellac」とのことなのだが、 自分は寡聞にしてこの度の放送で始めて知った。
タブからは世界の国々の中に混ざって「日本」や「沖縄」の区分も見つけられる。沖縄民謡の糸数カメ氏、宮内省楽団の笙をフィーチャーしたアンサンブル音源などのチョイスも良きである。日本に限らず、いずれも今日デジタル・アーカイブとして息を吹き返した戦前の音楽そのものが何ともフレッシュで素晴らしくて聴き入ってしまう。
本日の気分は、常々また再訪したいと切望しているベトナム産のSP音源でも…。独特の浮遊感と開放感が何ともたまらない。
・ Khoc Huang Thien - Unknown
「Shellac」とは、 塩化ビニール前夜に78回転SP盤の製造に使用されていた素材の 名称であり、自分の周りでは、アナログ・リリースにこだわりを貫くS. アルビニのバンド名「Shellac」 にも起用されていることでも有名かと思われる。
そのExcavated Shellacによる編集盤V.A. が去る2020年にリリースされたのだそうだが、何でも『An Alternate History of the World's Music』と銘打たれて名門発掘レーベルDust-to- Digitalよりオンラインでのデジタルデータのみの販売との こと。しかもこれが何と100曲収録という大入りぶりである。
78回転音源のデジタルオンリーでのリリースという点といい、 このボリュームといい…単なる一部好事家向けの懐古趣味に陥らない、 何とも現代的でスマートなやり口ではないか、 と思わず唸ってしまった。さすがは一筋縄ではいかないDust-to- Digital。これもまた現代におけるひとつ正しい(&嬉しい)ビンテージ音楽の楽しみ方だろう。
さて金曜日である。 今週末はレコードにでも針を落としながらお酒でも頂いてゆっくり過ごした り、気が向いたら新しい曲作りにも着手したいものである。
温かくして良い週末をお過ごし下さい。