Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

ひまわり絶叫

 
 はたと気が付けばしばらく更新は途絶え、ついぞ1〜2週間ほど前の備忘録になる。
 自分の想定よりも遥かに、現実的に複数案件を並行して進めることができておらず、すでに6月も早2週目の週末を迎えている。アルバムの仕上げ作業も進めなければならないのにも関わらず。
 

 というわけで〜先週末の土曜日も引き続き梅雨前の快晴に恵まれたが、ひねもす自宅にこもって新曲作りに取り組んでいた。陽も暮れたところで、ようやく3曲ほど形になりつつあるものを、デモとして早速メンバーにもシェアしてみたけど…今のところ何一つとして特に感想はない。今回は自分なりにこれまでと異なるアプローチにトライしてみた意欲作なんだけど、今ひとつやったかしら? 以降は各メンバーのリズムプレイやアレンジによって今後ようやく完成の目を見る予定となっており、つまり後は他力本願なんですけど。さてどうなることやら?

 
 翌日曜日も快晴の夏日であり、友人と誘い合わせて足は一路神戸へと向いていた。岡本の辺りをうろうろと散歩してランチを楽しんだりするなど。こういう機会でもないと下車したことのない街であったが、ユニークな個人店が点在しており日曜の昼下がりの街ブラをしばし堪能することができた(全く写真を撮ってなかった)。
 その後は三ノ宮へ移動して海辺のポルカへ。アイスコーヒー片手に海沿いを散歩しながらメリケンパークを抜けハーバーランドへ。メリケンパークではヒップホップの野外フェスが開催されていたようで、何やら道行く人々のタトゥー率も高くてイカつい熱気に包まれていた。海辺のポルカに一歩足を踏み入れた際の涼しげな静けさと外界との対比が不思議なコントラストであった。
 

 
 そこだけぽっかりと切り取られた空間であるかのような海辺のポルカでは、ゑでぃまぁこんの7インチシングル2枚連続リリース記念のワンマンライブ「FU SHI GI」が催されていた。
 

 
 冷えた缶ビールを開けて、久しぶりにしてもはやおなじみのナンバーや初めて聴くナンバーなど…いつになくポップで風通しよく感じられるアンサンブルが、歩き疲れてほどよく熱を帯びた身体にスルスルと染み込んできて心地良い。西川文章氏によるPAで、海沿いの赤レンガ倉庫のロケーションも不思議とゑでぃまぁこん音楽に似つかわしく感じられた。
 22時くらいには神戸を出なければ…と相談していたところ、本日は意外なほど? 早い終演時間と相なった。それでも休憩なしで一気に全20曲超の演奏だったので大満足ではあるのだが、ゑでぃまぁこんのワンマンともなれば、平素は4〜5部構成で全80曲を演奏するケースも想定しうるので。
 場内ではゑでぃ氏が西川氏のイニシャルを間違う、「とらとらいおん」の出だしをトチる…などといった、平素あまり見かけないプチ怪現象にも見舞われた。
 
 豚ブロック肉を1時間ほどかけてコトコト煮てみた。赤ワインを投入するなどしてなかなか美味しく仕上がった。うんうん、休日ならではの一品という感じで悪くないではないの。初夏の冷えた白ワインのお供にもバッチリであり、作り置きして数日に渡って(しゅみてどんどん茶色になっていくという)経過を楽しめた。
 

 
 ゑでぃまぁこん『ひまわり絶叫/明るい未来を』『いつのまにかわたしたち/帰り道』(2022年)をば。
 

 
 相変わらずの多作ぶりに思わず頭が下がってしまう。先述のワンマンライブで入手した熱々ホットなドーナツ盤を2ついっぺんに頬張るという、この贅沢さよ。
 ゑでぃ氏のポップセンスの、いよいよ軽やかさすら加わったその円熟味にうっとり浮かされていたら、あっという間に終わってしまい後引かれる食後感もまたシングルの醍醐味というものだろう。このシングルカットにうってつけのナンバーがまたいつになくカラッとブライトな味わいであり、この初夏にビールと一緒に楽しむにも実にうってつけの2枚であるようで。
 
 とりわけ昨今の不穏な世相を背景にも感じさせるような、その思わずドキッとする振り切れた歌詞がもはや清々しい…ゑでぃまぁこん流サマー・スプラッター讃歌とでも言うべき「ひまわり絶叫」は白眉だろう。
 
ゑでぃまぁこん - ひまわり絶叫

 
ひまわりが回ってる 希望を集めてる
人々は首を千切って 花瓶に刺して笑いかけた
今はただ狂ってる 日替わりで狂ってる
悲しいことは現実で 楽しいことは夢なのか
 
※上記音源は今回の7"シングルのバンドVer.音源ではございません
 

 
 是非とも自分も近い将来に7インチ・シングルをプレスしたいもんやね、だなんてホッと&スパイシーな刺激も頂きつつ。…がしかし、その前に2ndアルバムを仕上げるのが先なのだった。