Boys Tree

MOON FACE BOYS, mono tone boy, Go to Bed! Records

Govinda Jai Jai

 キャベツと玉ねぎ、鶏ミンチのドライカレー風。スパイスを適当に投入してキュウリを添えたところアジア屋台風味でウマだった。野菜類の中華風スープには仕上げにごま油で香りづけして、豆腐のマムトムソースがけ、ベトナム食材店で新たに買い求めたコリアンBBQソースと鶏むね肉をチンしてみたところ、ピリッと甘辛ダレが美味しかったが、思ったより辛くて汗が吹き出た。
 

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 またもや近所のベトナム食材店で色々物色してきたのだ…ズバリジャケ買いである。引き続きこの単調な自炊生活に文字通りスパイスとして取り入れていきたい所存である。「Bento」とはなんぞ?ということで、お店の方に伺ったところ「辛いイカ」とのことだったが、勝手に察するところ、そのネーミングからも日本の「おつまみ」インスパイア的な品ではなかろうか? この梅雨時期の蒸し暑さを利用して雨季のアジア旅行気分を盛り上げるという策である。ああ切に今すぐ海外行きたい。
 

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 Alice Coltrane『Radha-Krsna Nama Sankirtana』(1977年)聴くし。
 彼女の夫であるJohn Coltrane諸作を聴いていた時期に名ライブ盤『Live at Village Vanguard Again』でピアノを弾くA. Coltraneの存在を知って以来彼女の作品も聴いてみるようになったのだった。
  

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 彼女の作品群の中でも特に柔らかでリラックスしていて最高である。エレピやハープなどのまろやかなトーン、ゴスペル調のチャントやハンドクラップなど…慈愛と祈りに満ちたピースなレコードで思わず多幸感があふれてくる。個人的には彼女の「いわゆる」スピリチュアル・ジャズ的な作品については、正直(今のところは)良い聴き手とは言えないが、この異色とも言える肩の力の抜けたシンプルな作品はいまだに愛聴している
 彼女自身インド音楽、哲学などに深く傾倒しており作品中にもその影響が色濃いが、サイ・ババの敬虔な信者として70年台後半には「Turiyasangitananda」という名に改名までしていたそうである。
 
Alice Coltrane - Govinda Jai Jai

  

 なお彼女はFlying Lotusの叔母に当たる方だということをこの度初めて知ったのだった。

Locust Star

 ハツをお安く入手することができたので、なるべくシンプルに塩コショウのみで焼いてみた。硬くならないよう注意しながら火を入れたこともあり、プリっとした歯ごたえがなかなか満足いく仕上がりとなった。先に別で炒めておいた野菜類を下に敷いて一緒に、キムチとエノキのナムル、おからパウダーのポテサラ風などの残り物を冷製にて、キュウリの漬け物も頂いた。
 

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 完全に梅雨時期のビールのアテ的メニューであるが、引き続きお伴はノンアルビールのみである。ところで残り物ってば時間の経過とともにカドがとれたり、より味がしゅみたりといった味の変化もそれなりに一興であるが、最近いよいよもって他人が作った料理の味に飢えている自分がいる。残り物がその最たるものだが…そもそも何のサプライズもないではないか。

 Neurosis『Through Silver In Blood』(1996年)でも聴こかしら。
 カリフォルニア産(今や)老舗ドゥームスラッジ・バンドの5作目である。当時十代の私は多分にもれず、オルタナにパンク、ハードコアやメタルなど(うるさい音楽なら何でも)をこよなく愛するキッズであったが、このアルバムを初めて買って聴いた当初こそは、その70分に渡って責め苦のように重苦しく続くヘヴィネスには不覚にも眩暈すら覚えた。
 

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 がしかし不思議と何度も聴き返したくなる魅力にあふれており、その洪水のように垂れ流される阿鼻叫喚を浴びているうちに、いつしかその並々ならぬ気迫と創造性に魅了されている自分がいた。そして遂には彼らの築いた一大理想郷とも呼ぶべき崇高なオリジナリティの深遠に触れては胸打たれることしきりなのだった。何だか宗教じみてるが、実際そういったリチュアルなトランス感も持ち合わせた音楽だとも思う。
 地元カリフォルニアの2大名物インディレーベルLookout!〜Alternative Tentaclesを渡り歩き、アメリカが世界に誇る重量級超人たちの魔窟=Relapse Recordsに移籍してから初リリースとなるこの作品は、当時海外の主要各誌でも取り上げられてすでに評判となっていたと記憶しており、その辺りから彼らの存在を知ったのだったと思う。日本ではDollやEat Magazine誌などでも彼らの記事を目にしていたかもしれない。何しろまだオンラインサインアップ前夜であった。
 今となっては幅広い支持を集めるバンドだが、やはり彼らのルーツはあくまでもローカルなパンクシーンにある、と改めて思う。他と群れることなくその孤高の道を歩み続けてはやがて自身のレーベルNeurot Recordingsを立ち上げ、以降は独立独歩でのリリースを続けている。同レーベルからバンドの古参主要メンバーであるSteve Von TillやScott Kelly各人のアコースティック・ソロ作がリリースされた際にも、その内容の意外性とは裏腹のある種の「ブレなさ」に恐れ入った次第である。
 
・Neurosis - Locust Star (live)

 
Shining blank scars burn way down
It parts ways of the serpent view
Cast stones where to stop calling you
They all lower me to the soil (Stick him)
Star, reign down
On you
 
 Scott Kelly氏のスクリームするお口からは、ポロっと何か生まれちゃうんじゃないか? と思わず心配になる沙汰である。
 目には目を的な意味で、この重苦しく垂れ込めた梅雨空を払うような、さらに重苦しいナンバーをということで…なんて。どうせ梅雨が明けてもどこも行けないしね。

Ven Mamacita

 自家製のサバきずしとマグロのヅケ、冷奴にはマムトムソース、キムチとエノキのナムル、おからパウダーのポテサラ風を頂いた。ポテサラ風はおからなのでマッシュする手間など一切なく簡単&ヘルシーで意外とお腹にもたまるので重宝している。…のはよいが、おからパウダーの新たな活路を見出せずにいる。普通におからにするか、小麦粉の代用品として揚げ物なんかに使用するのも良さそうである。
 

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 Frankie Reyes『Originalitos』(2020年)でも聴くんです。
 1st『Boleros Valses y Mas』が個人的に衝撃&最高の内容でリリース時は愛聴したものであったが、先頃この2nd作がひっそりとリリースされていたのを先日発見して即入手した。
 

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 前作同様信頼のレーベルStones Throwからのリリースである(レコ屋さんで買ったらレーベルのステッカーを頂けて得した気分)。LAを拠点に他多数名義でもクラブミュージック作品を中心に発表しているGabriel Reyes-Whittakerの新作で、全編Oberheimというヴィンテージのアナログシンセのみを使用、またもやボーカルや他の楽器のオーバーダブなども一切排した簡素がすぎるアルバムである。オルガンのような感触のファットでノスタルジックなサウンドのみがただひたすら白昼夢のように朗々と綴られてゆく。このぽつね〜んとした寂寥感がまた大好きなのだ。
 前作ではラテン・クラシックス演が中心だったが、今作は全てオリジナル・ナンバーでこれがまた最高であり、そのナイスなアートワークにもそぐうようなバカンス感にもゆるり浸らせてくれる。コロナ禍中及び梅雨シーズンの巣ごもりのサウンドトラックにも持ってこいの1枚となってくれそうだ。
 
・Frankie Reyes - Ven Mamacita 


・Frankie Reyes - Originalitos (Interview)


 オフィシャルのMVとインタビュー映像も絶妙な空気感を宿してるな。…がしかし前作リリース時は純粋にレコードで聴く彼の音楽のみを楽しんでおり、その国籍や時代すらかすむような不思議な感覚があった。手前勝手に作家の人となりなどを色々想像してはそれを楽しんでいただけに、急にここまでビビッドな映像を目の当たりにすると戸惑ってしまう自分もいる。はたまたこの絶妙なセンスの前では、今までとはまた違った意味でのナゾが深まるばかりなのであるが。
 ちなみにレーベル自らが、オフィシャルでアルバムをフル尺でYouTubeにアップロードもしており、現代という時代を感じるのだった。

Don't You Care

 来週にかけて雨ばっかりや~と思ってたら、どうやら近畿地方も本日晴れて(ないけど)梅雨入りしたのだそうで。季節の移ろいがどんどん早くなる一方やね、しかし。かつて「季節が君だけを変える」と詠ったのは某BOØWYやったけど、こちとら何にも変わりばえしない日々である。
 
 ハマチの残り半分を惜しみつつお造りにて、豚肉とキャベツとブロッコリの温サラダ、切り干し大根とワカメのマヨ和えを頂いた。レモンを添えて搾りかけるとさりげなく初夏味がして良きである。
 

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 「ゴッドタン」の5GAPの「ホワイト赤マン」良かったな、15年越しの無駄がそぎ落とされたシャープな名人芸に思わずグッと来てしまったよ。何か嫌なこととかあっても「砂糖、黒飴、マーマレードと唱えれば乗り切れる気がしてきた。錦鯉とか5GAPとか出てるとつい応援したくなってしまう。
 
 オリンピック誰もやめるって言い出さないね。もはや誰も言い出すことができないのか。医療従事者やボランティアの方々が皆ボイコットしたらどうなるんやろう?
 オリンピック開催国の采配こそ世界中の注目を集めている中で、その対応のまずさ如何によってはこの島国もいよいよ世界中から相手にされなくなり、逆鎖国化の刑にでも処されないだろうか? などと勝手に心配になってくる。
 しかし現政権にしろ大阪府政にしろ、これだけ人命までないがしろにした失策ばかりが続く中、それでもひたむきに支持し続ける一定層がいるというのは根が深いな。癒着利権などで私腹を肥やしている一部上級国民層はともかく、次に犠牲になるのは自分の家族や身近な大切な人かもしれないのにね。頑なにその旧態依然とした価値観でもって年寄りのボス猿ばかりが幅をきかせている島…そんな島に誰が魅力を感じてわざわざ上陸したいというのか?

 #東京五輪の開催中止を求めます #国民投票法改正案採決に反対します #入管法改悪及び強行採決反対  
 
 Alice Clark『 Alice Clark 』(1972年)でも聴くわね。
 最近よく行く中古レコ屋にて先月くらいに安く状態のイイ盤を入手して以来、いまだにホクホクなのである。全曲ピカピカに磨き込まれたゴスペル・ソウルが胸の奥までえぐり込んでは聴くたびに心躍らせてくれる。
 

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 うるさいくらいのエモーショナルな歌い込み、しつこいくらいのホーンアレンジにしても一切の遠慮がなくてもはや清々しく、最高に高揚する。こんなに素晴らしいシンガーにも関わらず何故に1枚しか作品が残っていないのやら。
 あいにくの雨で外出用も流れてしまい暇を持て余しているが、ゆっくりできて悪くない日曜日である。
 
・Alice Clark - Don't You Care

 
I want to so desperately to hold you baby 
So close to me
But the way you treat me
Don’t You Care?  

パインカット

 珍しく立派なハマチを入手できたのでシンプルにお造りに、白菜と厚揚げの煮びたし、生野菜とキクラゲの五目巾着にはチリソースをかけて頂いた。厚切りのハマチを大口を開けて頂けば、その歯ごたえと脂の乗り具合に悶絶であった。
 

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 碧衣スイミング&ミノルタナカ『オーバーオーバー』(2021年)を聴かねば。…ということで、とても楽しみに予約してた1作がついに手元に届いた。
 GOFISHの新作同様に、楽しみのあまり事前の試聴は一切シャットアウトしたほどである。碧衣スイミングとタナカという私的2大スターの競演である。アクの強い個性のぶつかり合いなだけに一体どうなるんやろ? と期待と不安が入り混じった気持ちでおったが…こんなん出た〜。というわけで1曲目のアップビートなナンバー「パインカット」の2人の息の合った掛け合いからめちゃカッコイイやないですか、コレは。
 

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 「餃子」、「ポタージュ」なんかのラブソングも新機軸でほろっとくるし、タナカ氏と碧衣氏の(唯一)共作ペンによる「あの海」の空虚さにポツーンとなったり、ten tote氏のアレンジがキラキラ光る名ナンバー「文字」を挟んで、後半に迎える「砂丘」で多幸感がじんわりとあふれ出る。
 個人的には碧衣氏とかつてご一緒した在りし日の鳥取砂丘の急斜面が思わずフラッシュバックしてしまう。コロナ明けには是非ともライブ会場で「T・O・TTO・TO・RI」の下りを皆衆でフロアにてシンガロングしたいものである。
 そしてラストナンバー「ペーパードライバー」へ…まだ見ぬネクストへとつながるようなワクワク感があり→ついついまた1曲目に戻ってはリピートしてしまう次第である。
 てんしんくん画伯によるソーキュートなアートワークも、今回どちらかというと碧衣スイミング氏による才気と気迫みなぎるペンが多めで、タジタジなタナカ氏との関係性が勝手に想像され、その辺りがよく表現されているように感じるな。実際にはリモート環境下にてタナカ氏の送ったトラック上に、碧衣氏が歌詞を乗せていく、といった共同制作が主軸のようなのですが。いずれにせよ1枚の作品からこうしてお2人の掛け合いの妙が聴けるのは大変ハッピーなことである。
 はたまた金沢からはASUNA氏&小豆沢氏のタッグによるミキシングがまた作品のアウトラインをブライトに際立たせており、全体にカラリとポップに仕上がっていると感じた次第である。これは是非ともラジオヒットでもピッと飛ばして多くの人に届いてほしい作品かと思う。
 引き続きコロナ禍中の閉塞感ではあるが…愛すべきSweet Dreams Pressがまた勇気がわいてくるようなポジティブな編集&出版をしてくれた。完成おめでとうございます、パチパチ。
 
・碧衣スイミング&ミノルタナカ - パインカット

 
 パイナップルを切ってくれよ そろそろそんな時間
 そろそろパイナップルを カットする時間
 あるがままに切ろう わがままに切ろう
 


Khahi Cloud

 冷凍庫に居残りしていた餃子、小エビなどを一掃すべく中華スープ風にしてお鍋で頂いた。もういい加減お鍋もしまわなあかん季節かしら? などと一抹の寂しさを感じながら。キムチとエノキとモヤシを和えたもの、卵豆腐をメカブに泳がせマムトムソースをかけたものと一緒に。
 

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 Sympathy Nervous『Plastic Love』(2012年)でも聴きま。
 ニューヨークはブルックリンのレーベルMinimal Waveによって発掘されたSympathy Nervous=新沼好文氏による1979〜1980年の間に制作された未発表音源集の第2弾。個人的にかねてより聴いてみたいと切望していた阿木譲氏主宰の関西発Vanity Recordsの作品であるが、この辺りのリイシューを皮切りにここ10年というもの、Vanity Records作品の国内外での再発もめっきりさかんとなった気がする。まさか我が家でToleranceを楽しめる日が来るとは。
 

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 とはいえ個人的にはあくまでこのSympathy Nervousが推しバンである。この後2018年にはついにVanity Recordsより1980年にリリースされた1stまでM. Waveから晴れて再発される運びとなり喜ばしい限りだ。
 折しも当時の欧州ポスト・パンクの流れとバッチリ同期したかのようなダーク・インダストリアルな私家版シンセ・ミュージックが最高にカッコイイではないか。むき出しのプリミティブなマシナリー感にダイレクトに脳を揺さぶられてしまう。

・Sympathy Nervous - Khahi Cloud

 
 ちなみに近年リバイバルヒット著しい竹内まりや『Variety』(1984年)収録曲「Plastic Love」とはどうも一切関係なさそうである。

Theem And Variations

 鳥もも肉を塩レモン+ガーリックに一晩漬け込んでニンジンとソテーしたもの、鮭と白菜とシメジの煮びたし、野菜の具だくさん味噌汁の残り、ポリポリ漬けなどを頂いた。
 

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 Sam Gendel and Sam Wilkes『Music for Saxofone and Bass Guitar』(2018年)聴ぐ。LA在住のSam Gendel(Sax)とSam Wilkes(Ba)のデュオ作で、妙に人懐っこい西海岸的とも言える?陽だまり感に心地よく浸れる作品で、思わず繰り返し通しで聴いてしまう(←そればっか)。
 

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 聴いているうちに脳とカラダが溶け出してくるような気まぐれグルーヴがちょうど良いぬるま湯加減である…といってもサイケとかのそれではない。音楽を形成するかしないかの刹那に、手元から砂のようにこぼれていくようなとりとめなさも気に入っている。
 
・Sam Gendel and Sam Wilkes - Theem And Variations

 
 Sam GendelはSam Amidonともコラボレートしたり、Ry Cooderのツアーバンドに参加したりもしている人物のようだ。昨年ラジオで聴いた「Satin Doll」演が気になっていたので、次はソロ作も聴いてみようかな? Suicideの「Dream Baby Dream」カバー演なんかも面白かった。自作のビデオも瞬発力と他愛なさにあふれていて良いな。日本滞在時に撮影したとおぼしき「Satin Doll」のエンド・クレジットには、Ry Cooder繋がりからか久保田麻琴氏宮田信氏のお名前などを見つけることもできる。
 
・Sam Gendel - Satin Doll